かりそめ妻は円満な離縁を所望します！～氷の騎士の溺愛はわかりづらい～

「貴方様から愛されたいなどと願ったりは致しません」新婚初夜の寝室で夫となったローガンにそう告げたフレイヤ。彼が今もフレイヤの姉を愛していて、形だけの結婚ですら望んでいないと知るのが怖かったから……。レイヴァーン伯爵家の令嬢フレイヤは、同じく伯爵家のローガン・アデルブライトに幼い時に助けられて以来、ずっと片思いをしていた。ローガンがたくましい騎士に成長して姉・ソフィアの婚約者になってからは、誰にも言えないまま叶わぬ恋をあきらめようとしていたが、王太子の意向で突然ソフィアが王太子妃候補になってしまい２人は婚約破棄に。後釜としてフレイヤが嫁ぐことになったが、ローガンの心はやはり姉にあるようで……。近衛騎士であり「氷の獅子」として名高いローガンに冷たい態度を取られるたびに傷つくフレイヤ。さらに王太子の側近として忙しく働くローガンに新婚早々に放置されたかと思えば、いきなり夫婦らしいことを求められたりと気持ちが乱れることばかり。お互いの幸せのために円満な離縁を模索するフレイヤだったが、対するローガンは──！？