減塩醤油

俺の前には今、身に纏う衣を剥がされた女が横たわっている。 ついさっき、この時の為に手に入れてきた最高の獲物だ。 潤んだ瞳、艶のある唇、靭やかな身体、きめ細やかに輝く肌、彼女が持つそれら全てが、俺の欲望を掻きたて、激しく刺激する。 今この状況に至っては、自分がこの後どうなるかなど、当事者である彼女は嫌になるほど分かっている事だろう。 最早死を待つだけとなっている彼女の眼には、様々な思いが渦巻いて見える。 やり残した事への未練、自分の浅はかな行いに対する後悔、そして何よりも心の奥底から湧き立つ、生への渇望。 少しでも遠くへ、少しでも長く生きようと、醜くも美しく抗い続ける彼女。 彼女の瞳には強い思いが宿っていた。だが彼女の思いなど、俺には関係ない。 ただただ己の欲望を満たしたい、それだけだ。 俺は静かに席を立ち、横たわる彼女を冷めた瞳で見下ろす。 この時の俺の眼は、余ほど冷たい物だったのだろう。 僅かな希望に縋っていた彼女は、この時悟ったのだった。 自分はもう、助からない。 抗うのを止め、荒くなった呼吸を整えながら最後の時を待つ。 そんな彼女を見て、ついつい舌舐めずりをしてしまう。 覚悟を決めた彼女を待たせるのは、男としてどうかと心のどこかで囁く声が聞こえた。 俺は声に対して素直に従い、銀色に輝く出刃包丁を取り出し、力無く横たわっている彼女に見せつける様に刃を光に当てて、鋭さを確かめる。 俺は深呼吸をして覚悟を決める。 死が、出刃包丁と言う形で眼前に現れ、パニックに陥った彼女を無理矢理押さえつける。 そしてゆっくりと、だか確実に、俺は彼女に刃を突き立てた。 「今日の晩飯は鯛の刺身に、粗の味噌汁だ♪」 はい。 と言う訳で、最近自分が入っている容器を流行りの真空パックに変えようかと真剣に検討している減塩醤油です。 最近は新しい生活環境になったり、新たな趣味が出来たりと、筆を持つ時間が減っているにも拘らず、軽いスランプ状態に陥ってしまいました。 なので、息抜きついでにSS小説を書いてみました。 申し訳ねー。 ニュースでやればいいものを、何故コメントでやるのかと言うと… 「ニュースってどうやって作るんだっけ?」 と分からなくなってしまい、やむなくコメントでやってみました。 情弱乙。 もしかしたら、月一でこんな駄文を連ねるかもしれません。 ちなみに今日の晩飯は焼き肉丼でした。

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