中畑竜馬

短編とはいえ、1頁当たりの文量からしても通常なら200頁超えの中編小説とも言えるかもしれません。 硬派のバンカラで恋愛が億劫だった小生。主人公の一秋とはデカイという共通点はあるものの、似ても似つかないオッサンのレビューですけん、参考になるかどうか不明です。 大人の恋愛を男女両サイドから描いた2編からなる作品ですが、好対照の男女でした。 クールな面を持ち芯の強い女性に対し、巨体に似合わず繊細な男性の心理葛藤を上手く描く大人の恋愛、大人向け作品だと思いました。 小生は男(オッサンやけど)やから男目線の拝読となりますが、後半の繊細すぎる一秋が気になりました。 「男やったら、もっとしっかりせんかい!」と、温和な小生もつい怒鳴りつけたくなるほどの心理描写に感心。 片や、前編の愛理サイドでは、その女性特有の強さというか、男とは違う割り切った恋愛観に「なるへそ……」と感じたりもしました。 切ない恋愛構成に各種カクテルを散りばめて、清涼感漂う品のあるロマンチックな小説に仕上がり、芋焼酎しか飲まない田舎もんの小生をばシャレた世界へ案内してくれました。
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すんましぇん、ネタバレ押すのを失念しとりました。申し訳ありません。

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