Ao

「パントリーの警備係」 「ね、ね、僕はココットっていうんだ。君、もしかして外の世界の人かい?」  ココットと名乗った少年は、キイの手を握ったままさも嬉しそうに跳び跳ねた。顔の両脇、白い布を巻き付けた一房ずつの髪が、耐えきれないという風にふらりと揺れる。 「外の世界から人が迷い込むのって、僕がここにきてから初めて!」  興奮を隠しきれていないココットが弾むように喋る。 「……それって、どれくらい?」  未だに状況を把握できていないキイは、戸惑いを載せた目でココットを睨んだ。 「んー、百年と少し、かな?」 「百年!」  事も無げに発された回答に、思わず大きな声が出る。百年。まだ十四歳のキイからしてみれば、途方もない年月だ。 「まって、つまり君は」 「ココット」 「……ココットは、百年以上生きてるってこと?」  目の前で笑みを浮かべているココットは、精々十代後半にしか見えない。自然とキイの目付きが険を増す。 パントリーは食器棚とか食料品を入れる小さな戸棚……だったはずです。大きな(実際は主人公達が小さいだけ)パントリーに迷い込んだ主人公キイ君と、パントリー内部に住む自称警備係の付喪神っぽい何かのお話。 パントリーから脱出するには、パントリー内部で神様として崇められている人に会って異界(パントリー)の要素(呼吸から始まり、パントリー内部で生活していると身体が侵食される。完全に侵食されると付喪神になってしまう)を身体から消してもらわないといけない。 もちろん敵もいます。付喪神になる前に粗雑な扱いを受けて、割れちゃったり傷付いちゃったりした食器達が人間を嫌って嫌がらせしてくる。 逆に、ココット君みたいに人間に大事に使われていた食器は人間が好きだから主人公を守ろうとしてくれる。 登場予定キャラ キイ(主人公14歳男) ルク(ヒロイン?外見15歳女) ココット(双子弟外見16歳男) ディップ(双子兄。敵役。外見16歳男) スフレ(ココット君の姉。外見18歳女) サカヅキ(ダンディーなおじさん) その他多数 ……いや、ふと思いついただけで、書きませんよ?多分。
1件・2件
すげえ…いくらでも話を広げられそう

/1ページ

1件