【コメント】

『全国津々浦々～妖怪行脚～』

北海道：アイヌの人々を飢え死にから救ったとされるコロポックルも、閉鎖的で余所者に冷たい田舎では厳しいですな。人間の業の深さを見た気がします。青森：何やら男に重大な過去が…！？　妖怪の特徴を織り交ぜつつも、びっくり系ではなかったり、とにかく雰囲気が独特。漂う静けさに清々しささえ感じました。秋田：成る程、これは予想もしないオチ。怠け心の解釈も面白いです。岩手：海を背景に美人なかっぱというのは珍しいですね。現代に馴染まぬ妖怪を看取るという役割も斬新です。宮城：孤独の内に果てるというのは辛いですな。切なさの後に仄かな温かみを感じる作品でした。山形：離れた土地に暮らす、タイプの異なる妖怪を設定を含めて絡ませるとは斬新ですね。驚かされる事ばかりです。福島：妖怪絡みの事件を扱う話でありながら、過激で派手な描写はなく、解決方法や締めも実にあっさり。そこが逆に新鮮に感じました。茨城：何かに導かれているかのように進み、思いも寄らぬ縁により深まる他者との縁。まったくオチが読めず、読ませる展開でした。栃木：何やら教訓めいたお話。不相応な富で狂った感覚は、そう簡単には治らないものですし、我慢強く忠告してくれる人は貴重ですね。群馬：憑いていく事で救われる存在とは…。数あるホラー作品の逆をいく展開ですね。面白いです。新潟：おおかむろと大禿の掛け合わせですかな？　己の役目を理解したからか、男のお人好しに拍車が掛かり、その都度救われる者達の笑顔が浮かんでくるようです。長野：信じた事が絶対であると勘違いした上、自らの過ちを他人の所為に…。救いようのない話ですが、意外とこの手の人は多いんですよね。人間の弱さや脆さ、自己防衛について上手く纏められた話だと思います。埼玉：死して尚通い続けるほどに強い情念なんですね。生きている内に果たせずとも、最後に救いがあって良かったです。千葉：永遠の退屈しのぎは独りだと厳しく、不意に虚しくなるんじゃないでしょうか。若さは確かに魅力の一つではありますが、年を重ねる事でしか得られないものもあると思います。

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藤牧　明 2013/12/19 20:43

このシリーズは自分でも難しいと思いながら書いているので、もっと話に深みを持たせたいのですが、まだまだ技術が追い付かず大変です。　コメント、ありがとうございました。

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大和君丸 2013/12/19 21:33

十分深みのある作品でしたよ。ではまた。

藤牧　明 2013/12/22 21:08

なまはげって本質は厄除けで、怖くないモノなので、解釈が大変です。　今でこそ怠け者の子供から怠けを追い出すための行事っぽくなっていますが、台所作業を怠ける女性への戒めも込めているそうですよ。　囲炉裏端にいると“なもみ”と呼ばれる火形が膝などにつくので、それで怠け者かを判断した鬼が、「なもみを剥ぐぞ」と脅す。「なも剥ぐぞ」が更に訛って、なまはげという呼び名となったそうです。

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大和君丸 2013/12/22 22:04

ほほう。さすがに詳しいですな。秋田に住んでたら間違いなくなまはげにストーカーされとりましたわ（笑）

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藤牧　明 2013/12/24 22:31

海にいる河童も珍しいですけど、いなくはないです。　ただ、本当は結構凶暴なんですけどね(笑)。

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大和君丸 2013/12/24 22:42

我が国では、どんな妖怪であろうと萌え化というコマンドを残している…！（泣）

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藤牧　明 2013/12/26 20:13

関連しないようで同じような場所にいながら関連していそうでそうでない妖怪は結構多いです(笑)← 言葉遊びみたいになっちゃった(笑)。　家にも沢山の妖怪はいますが、それぞれの出現場所というか、テリトリーは異なるため一緒にいながら一緒にいないという、不可思議な現象も(笑)。　だからこういうのもありかなーって、ね。

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大和君丸 2013/12/26 21:47

むむむ。妖怪にもいろいろありますな。ウチの妖怪は今モニターに映り込んでますがね（笑）少しずつ絡み合ったり解けたりするさじ加減が上手いですな。続きを読むのが楽しみです。