マフツ

ーー恵みを深くかけまくも 産まれた時代を恨むつもりもない。 だが出来れば、貴方の前にこの姿を晒したくはなかった。 貴方に与えて貰った琵琶を奏で、この國の四季を謡い、愛でたかったのさ。 仁・義・礼・智・信を振る舞い 心は風流韻事で心をを満たして、それを貴方とただた語りたかった。 例え落ちたとしてもこの身は貴方の元に、戻るつもりだったから、琵琶を"預けた"つもりだった。 だが私が消えた世界では、きっと"素晴らしい琵琶をこの身と共に落とすのが忍びないから、帰した"と伝えられるんだろう。 貴方が私を弔う琵琶の音色は、いうにいわれぬ美しい奏で。 修羅道の苦験を受ける我が身を見られる事になるのに、どうしても貴方の姿が見たくて出てきてしまったよ。 だから、せめて貴方から弔いを喜ぶ魄霊(はくれい)の舞い披露しよう。 ーー面白の夜遊や。あら面白乃夜遊や 貴方の弔いを感謝しながらも、私の身は瞋恚(しんい)に包まれる。 貴方に教わり愛した、花鳥風月の心を切り裂き払うような刀を握る事を恥じ入る我が身は、嵐に消される燈火のように消えていこう。 やがて燈火が消え、影も消え、貴方に琵琶を与えられ、琵琶と預けた時に伝えられなかった想いがあった事を恥じ入りながら、消えていこう。 ーーー魄霊は失せにけり魄霊の影は失せにけり すみません、どうしても発酵と繋がる我流過ぎる解釈&レビュー
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