海野眞卯

BLって言うと、生徒会やらアラブ王やらヤクザやらが出てきて、なんだかのっぴきならない理由で、受が攻めに陵辱されて…とか、ただひたすらイチャイチャが続く…みたいなのを想像する方も多いとは思いますが(←それとも私の選書が偏ってるだけなのか?) これは違います。文学作品だと思う。 共に愛する家族を失ってしまった陽二と司。喪失感を司は陽二をつなぎとめることで、埋めようとする。恋愛とは種類が違っても、これもある種の愛情で。 司が必死に伝えようとした陽二への思いに泣きそうになりました。届いて、良かった。 そして、このお話。いちばんのイケメンは岸くんだろうと思っていたので、ラストも胡桃は大満足です。 傘に隠れたキスシーン、ぶわっと映像が浮かんで、綺麗なラストシーンでした。 ジャンルも内容も。作者様には冒険的な1作だと思うのですが、素敵なお話ありがとうございました、と感謝を述べたいです。 あとこういったオトナの表現に (少しは)寛容になったらしいエブリスタにも。
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