いちた

実力は折り紙付き。 僕は冒頭の数ページを読んだ瞬間に、頭の中に浮かんだ言葉を今でも覚えています。 『いぶし銀』です。 一見地味なのですが、実際には力や魅力があったりする人物などの比喩に使いますね。 プロフ絵のポップさを見て、軽い文章なのかなと思ったら全く違って、声が出てました。もちろん感嘆の響きです。 特にこの『ひとスパ』を読んでいると、内容自体は恋愛なのに、どこかミステリーを読んでいるような気になりました。 とりあえず、当たり前の事を書きます。めちゃくちゃ読まされますよ。一瞬で全部読みます。 感情移入をしていく内に、次の展開が読めなくなります。本当にページを進ませる作品って、こういう作品なんだって、驚きました。 死と生。愛なのか嫉妬なのか。 年月と共に、変わっていないという気持ち。 『またいつか』と呟いたある人物の言葉が、とても胸に響きました。 これ、どうなるんだろう、と常に期待感を持ちながら読める、短編ながら重厚なストーリーで、本当に素晴らしい。 甘い書き方だけじゃなくて、こういう魅せ方もあるんだと目から鱗が落ちました。 この魅力がどこから来ているのか。ただ、魅せ方が上手なのは分かります。 磨けば燦然と光り輝きます。それでいて、渋くも光ります。 エブリスタ広しと言えども、両刀遣いで作品を作れるのは、なかなか居ない逸材だと感じました。 嘘だと思うのであれば、僕一押しの『ITファミリー』もぜひ閲覧下さい。 論より証拠。間違いなく地力のある方です。 多分、本人は意識されていないタイプの努力家だと思います。人が10やって疲れることを、20やって『やっとかな』と思っているタイプ。 いつから執筆をされているのか存じ上げませんが、1年2年の文章力じゃないですね。 僕の尊敬している人物の一人です。作者様のように、恋愛が書けたらいいなと常々考えています。 また勉強し、楽しませて頂きます。本当にありがとうございました。
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