詠波-UTAHA-

この度はなごみ庵をご利用いただき、ありがとうございます♪ さっそく、「青1」「青2」を合わせてレビューさせていただきますね(^-^*) 青をテーマにした、二つの詩。 章扉でも書かれているように、まるで光と影のような対を成す詩ですね。 青1は、どこまでも清らかな無垢の少女という印象を受けました。 ちょっと清らか過ぎて、危なっかしさすら覚えてしまうくらいです。 青2は、そんな少女の姿をはたから見て、イラっときている感じでしょうか。 青1が青2にとっての友人なのか、恋人なのか、家族なのか、はたまた過去の自分の姿なのかによって受け取り方がいろいろ変わってきそうです。 詩題の「青」は、若い人間そのものを現しているのかなあ、と思ったり。 青2は、理想を信じる青1のことが嫌いみたいですね。 何かに深く傷ついたせいで、理想も希望も、全部信じないことにして、理想を求めることで自分がまた傷つくことを恐れているのかもしれません。 最初から期待しなければ、絶望もしない、みたいな、斜に構えた感じです。 この詩の一番リアルですごいところだと思うのは、青2が完全に冷めた孤独な人間になりきれず、苦悩しているところです。 泥臭い道をゆくと決めたはずなのに、希望や期待を感じては心が揺れてしまう。 完全な闇、つまり孤独に染まりきれない自分が情けなくて、カッコ悪くて仕方ない。 嫌い。だけど、羨ましい。 この相反する思いが、二つの詩の対比によってよりくっきりと感じられるように思います。 理想と現実の狭間でさ迷う若き青の姿が、目に浮かぶようです。 詩を読みながら、いろいろと自分の昔のことも思い出し、少し懐かしくなりました(^^*) とても人間味のある、素敵な詩だと思います♪
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