rossony07

 最大限のゲイン、最小限のリリース。  彼らには隼垣の皮膚一欠片すらやらない。  さて、もう一つ考えられるリスク……というか、恐らくこれが最も考えられる可能性。 (……こちら側にいない者の命を奪うのか、私は?)  彼らの仲間が助けに来ることだ。  相手は防衛省。こちらの居場所がバレるのも時間の問題だ。  その時、私は銃口を向けられるのだろうか?  私の良く知る“あの眼”を向けてこないだろう相手に、引き金を引けるのだろうか。 (……駄目だ、切り替えろ。《歩く武器庫》と《姉妹》が来るかもしれない。気持ちが固まっていないと、死ぬ)  防衛省のエージェントである《歩く武器庫》――水瀬皆月の戦闘記録はあまり把握できていない。それだけ上手く第零課が仕事をしているということで。  分かっているのは能力だけ。その他の不安要素は全てぶつかってみないと分からない。  それに比べ、《姉妹》は有名なだけに情報がある程度は充実している。  姉の恋澄アンヌと妹の愛良アンナ。どっちかというと、彼女達は私側に近い存在だ。  プロジアも、彼女達を気に入っているようだったし。

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