rossony07

あ、ここから場面転換です。 七行くらい改行しています。 「……と言うわけです、隼垣さん。私の予想ではもうそろそろお友達が貴方を救出に来るはずです」  あらあら。無言で睨まれると中々辛いものがありますね。  猿轡も外して、喋る自由があるというのに、ずっと無言を貫いているのです。  下手なことは喋らないって奴なのでしょうか? 「そうそう。ずっと疑問に思っていたのですよ。あの車椅子の女の子と、長い黒髪の子は誰なのですか? お友達ですよね?」 「……俺が喋ると思ってるのか?」  僅かな逡巡。あぁ、どうやらこれは防衛省の仕事ですね。  道理で不透明な点が多いと思いましたよ……。 「喋ってくれたら嬉しいですね。そうですねぇ……まずはあの車椅子の子から聞きたいです」 「……」 「だ、だったらあの長い黒髪の女の子のことでも良いですよ?」 「…………」 「……はぁ。ディーだって、もう少し返事をしてくれるんですがね……」  さて、今の問答で分かったことが一つ。 (どっちかと言うと、あの黒髪の女の子の方が訳アリみたいですね)  車椅子の子の話題になったら眼つきが険しくなりました。  あれは……そう、明確な敵意。

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