rossony07

 そんな料理、普通は見逃せないよね。 「いるんですよ。貴方が欲しい人が。と、言っても本当に貴方自身かは分かりませんけどね」 「どういう意味だ?」 「貴方もご存じ『アナクフィス』」  ……一瞬、隼垣の顔が強張った。話には聞いていたけど、やっぱりいい思い出はなさそうだね。 「それと、『レイブンズ』。どれも人道的な扱いはくずカゴに捨てている人達ばかりです」 「だから『ブラックホークス』に入れと?」 「はい。理解が早くて助かります。それで、答えは?」 「最初から答えてるだろ。『ノー』だ」  ……あぁ、分かった。  どうやらプロジアには――。 「無駄だよプロジア」 「何がですか?」 「プロジアには多分、説得できない」 「理由をお聞かせ願えますか?」 「……そもそも。こいつは『ブラックホークス』で使い物にならないと思う」 「能力面は問題ないと思いますが?」 「精神面は? こいつは“向こう側”だ。きっと、無理」  ハナっからこの任務は気に喰わなかった。  殺害ならまだしも勧誘なんて有り得ない。

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