設定 ★★★★★ 綿密かつ丁寧に作り込まれているので、文句無しに満点です。 読んでいて楽しい気分にさせてくれる主人公の最強設定は、 これからどんな強敵がコイツを追い込むのだろうと、 純真に好奇心をそそるものがあります。 あと、一番読んでいて嬉しかったのが、悪性魔狼病という設定です。 「うぉ、この人才能あるわー、うらやましいぞ」と感心しました。 文章 ★★★★ 章開始時の独特な言い回しは大好きです。 ただ地文、本編の文章が少しシンプルすぎて 読み応えがなく短調になっている傾向があったので、 「魔狼との戦い」が始まるまでは、 読んでいて感情移入がしずらい部分がありました。 しかし読み返してみると、そんな単調さもサクサク読めるという 利点があるので、 余裕があればでも大丈夫なので、 初見者のためにも序盤の文章に厚みを増した方が良いと思います。 【例1】 6P 「その実力はトップと言っても過言ではない」 ・なぜ、逆月雅が最強クラスの実力を有しているのか? ・力、能力、技術、知識は桁違いと書かれているので、 その説明とは別にどれかひとつでも良いので、周囲の人間が、 その桁違いの実力をどのように推し量り、驚愕したのかという。 ストーリーも少し加えた方がいいと思います。 (自分だったら「力」かなー) その実力はトップと言っても過言ではない。 無論、正統な後継者である兄に才能がなかった訳ではない。 彼は彼で完成度においては今代1、2位を争う近代呪術の 先駆者であり、エーテル力学の「祖」でもある。 ただ、養子になる以前の祈祷雅が規格外にもほどがあった。 兄が数年掛けて編み出した、秘法とも呼べる新たな呪祖詠唱を 弟は一夜の夢の狭間を漂い、「この世ならざる人外の化生」と、 一晩、小躍りするだけで、理論ではなく経験でソレを習得できた。 ゆえに同じ呪術師にも関わらず、理論と学説を重んじる、 同胞からは、人間扱いされず、悪鬼の落し子と揶揄され、 忌み嫌われる存在へと成長してゆくのだがーー。 物語 ★★★★★ 特に言うことはありません。5章の終わりまで読ませて頂いたのですが、 今すぐにでもこのレビューを切り上げて続きを読みたいくらいです。 特に魔狼が登場してからの戦闘⇒雷神⇒主人公の衰弱は読んでいて ゾクゾクしました!! これからも読み続けたい作品の一つです!!
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