ヨシカワ

登場人物それぞれの心理がとても丁寧に描写されており、 全体構成もよく考えられた、本格的な作品です。 細部にわたる行き届いた取材がリアリティを生み出しており、 最初から最後まで、興味深く読むことができました。 『葉子の名字』というタイトルも、魅力的だと思います。 ただ、登場人物たちが心に抱いている「生きにくさ」や「わだかまり」が きれいに解決していきすぎかな、と感じました。 なんとなく、連続ドラマのシナリオを読んでいるような…。 あと、葉子がどんな感じの子なのか、もう少し書き込まれてもよかったかな。 ちょっと「物言い」をつけましたが、 志を高く持っておられる作者だと思います。 次回作に大いに期待しています。

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