まさりみか

まず時代も背景も分からない、祖父と孫二人だけの世界。 無人島なのかそもそもこの世界に人はいるのか……もしかしたら祖父の学の高さ瓶やテントといった物に比べての環境からかつて乗っていた船が難破したのか、人類が滅亡に瀕した後の世界かもしれない。 どんな世界かの想像は読み手にゆだねられていますが、人と繋がれない寂しさ、繋がれるかもという喜び、知への探求と思いやりという心の教えが濃密な自然とともに心に迫ってきます。 素晴らしい導き手を失った少年ですが、祖父は彼に人と交わる術と心を残して行った。 彼が心を籠めて放った最初の手紙が物語の最後で結実したと信じています。 最初の手紙には相手を思いやる文はなかったけれど、心からの想いは籠められていましたもの。 祖父も安心できるようにいつか海の向こうの手紙の主と会えることを祈ります。 文の書き方が非常に洗練されてると思いました。
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レビューと誤字の報告までありがとうございます 念のために修正は予選が終了してからやらせていただきます。 正直、書き出した時は最後の1シーン以外は何も考えていなくて(汗 なんとか付加価値的な面白さをつけようと頑張ったのですが、それが評価されてうれしいです。

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