天川 青大

【夏祭り】 今の季節にピッタリで、躍動感のある物語ですね。 ラブコメは苦手で普段は読みませんが、この作品は読後感が爽やかで好感を覚えました。 どんな物語にも恋愛の要素は欠かせません。小説に限らず映画にも必ず恋愛の要素は織り込まれています。 しかし、ラブコメ作品とは、往々にして恋愛の過程のあれこれを描くだけで心に残らない。 ラブコメとは要するに、女子向けの恋バナなのだから、ゲームを楽しむように、一過性の娯楽として楽しめば良い。 実は、そのような理解でいました。 しかし、この作品は違います。 自らの再生と共に、過疎地の再生という社会的テーマとを二重に提示しています。 年々人口が減り若者は都会へと流出して行く。似たような現象が、そこかしこにあります。 けれども、町の住人はへこたれてはいない。誰もが元気に生きている。町の存続と再生をかけて、祭りを継承する様が活き活きと描かれています。 個性豊かな次田ファミリー。誰もが親切で人が善い。 こんな町に引っ越したい。こんな次田ファミリーとなら、きっと楽しく暮らせる。 そのように感じさせられる物語でした。 環は、次田君と暮らす事になるでしょう。 小説とは人間を描くもの。という前提に立つならば、この作品は、正に小説の王道を行っています。 感動を、ありがとうございました。
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こんばんは。もったいないくらいのレビューを、ありがとうございますm(__)m スターまで投げて頂き、恐縮です。 ただの田舎万歳や、スローライフを歌うような話にはしたくなかったので、読みとって頂けて嬉しいです。     >小説とは人間を描くもの 確かにそうかもしれません。 それを書くのが好きなのかも。そう気付かされました。 お忙しい中、ありがとうございました。
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