ナナヤシキ

【Over//Worldあらすじ④】 第四章【Awakening】 フタヒ達のもとを離れ、独りザ・ワールドを進み始めたカズキ。 第八十五層、身を寄せたホームにてカズキが見付けたのは、闇を払うほどに真白い羽。 純白の小竜をレイと名付け、絆を深める少年と小竜。 だがそんな二人に思いもよらない人物が刃を向けた。 「どうしてお前は──どうしてお前はエネミーを庇ってんだよ、クロウ・カズキぃッ!!」 憤怒を刃に纏わせてトキトウ・フタヒが立ちはだかる。 レイをエネミーだと叫び、カズキを糾弾する紅蓮の切っ先を前にして、果たして少年が選んだ答とは── 「レイは仲間だ……今、僕がそう思っている事実があればそれで良い。僕はもう、一人も仲間を喪いたくない。だから……だから、僕は──」 かつて守れなかった少女の面影をなぞりながら、少年は己が剣を執る。 そこにある一途な……言うなれば愚直なまでの想いを目の当たりにして、小竜は決意した。 「わたしもあなたを信じるから。わたしを信じてくれるあなたを信じるから」 自分を信じる以上に誰かを信じる。 互いが互いを信じ、全てを開くことを決めた時── 秘められたカズキの“力”が闇の中に、少女の眼前に顕現する。 ──そう。それはきっと、“覚醒”の時── 【おわり】

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