トマトマト

         作品 一年というのは 長いのだろうか 短いのだろうか (自分の)作品を  寝かす時間としては・・ 「それは 紐で括っても いいですよ」 最後に 山積みにされた  額縁を 眺めながら (引っ越し)業者の お兄さんは 言った 荷を運んだのは 建物の敷地に 欅の落ち葉が 舞う頃 手伝いに来ていた弟が それを 一番高い  天袋に押し込んだ 女ひとりの荷物としては 絵具も 描きかけの画用紙も かさばる額縁も どれほどの 衣類や食器を 処分しても それは 処分しきれないのだった その間 会社の残務処理 体の不調が 何度も襲ってきた 紐を解く きかっけは 放置しっぱなしのブログの 表紙を あのまま 放置もないだろう・・ っと思ったからだ ―あまり積極的な理由ではないー  ―自分の作品について いつも思うことは 時間の感覚が歪んでいるー (時間は)いつも 自分のものであり 自分のものでは無いからだろう 分かってはいたつもりだったが ひとり身になり すこし力を抜く コツを覚え この時期が重なったと いうことは 望ましいことなのかも 知れない
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