傘もささずに

無料で、こういう優れた作品に巡り合うことが出来るから携帯小説サイトは楽しいし、止められない。 以前も書いたことがあるが、同じ創作者として自分の小説の人気も上がらず、閲覧数、ファンも増えないのに、どうして他人の作品をわざわざレビューする必要があるのか……実はそんなことを日々、考えてしまう心の狭い私でさえ、ついレビューしてしまった作品が『三十路』である。 この小説の主人公の女性……常に上から目線で生意気そうで、病気なのか?と時には憎らしくも思えるが、そう思わせるのは作者のこの文体が乾いていて映像のように上手く表現しているからである。 作者は短い文章を繰り返し、何度も描くことにより読者を自然に惹き付けることにも成功している。 行間を熟読出来る人なら、あぁ、強がりばかり言っている主人公も本当は寂しいのだ、彼女なりに懸命に不条理な世の中を生きているのだと分かるはず。 更に書き進めて行けば、作者の未知の才能が開花する日も近い。 頑張って下さいね。珠玉の小説です。
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