白羽莉子

領主の次男という立場に生まれた僕に帰る場所はなかった。 だから、僕は家を出て軍人になった。必死に学んで学校を首席で卒業し、早々出世し十八歳で少佐の地位を手に入れた。 そんな折、僕は幼馴染みリディアと再会する。 なぜか犯罪者になっていた彼女。気がついたら僕まで巻き込まれて追われる身へ。 「シュナ少佐! 私とやろうよ」 「…………腕相撲はもうあきた」 「ちがう!」 「じゃ、じゃあなんなんだよ」 「指相撲」 「やらん!」 僕は無事に出世街道に戻れるのだろうか。 「僕の隣で彼女(はんざいしゃ)は微笑む」

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