岡田朔

再々々々読になります。 複雑な感情が混ざり合い、楽しかった、面白かった、泣けた、感動したとかそういう言葉で表せる話ではない――――と言ってしまうと面白くないのか、泣けないのかと思われるかもしれないですが、そういう事ではないのです。そんな軽々しくレビューをさらさら書ける話ではないという意味です。 短編でありながら、パンパンに空気を入れて今にも割れそうな風船のように伝えたい事が詰まっているようなそんな感じを受けました。 入れ子のように三層構造になったこの話は、アイルランド編<拓と小説家の母編<実際の私と母編となっているのですが、まず一つ一つの話がとても深く重く、どれも親子の関係(特に母と息子)を描いています。 個人的には最も好きなのがアイルランド編で、魔女狩りの行われたあの時代の恐怖で歪んでしまった人間たちとそこから離れた森の中で暮らす老婆を中心としたミステリアスな物語が、まるでハイファンタジーの映画を見ているような霧でもかかったような雰囲気の中描かれています。これだけでも短編として成り立つほどのクオリティーが素晴らしいです。 拓ことたっくん編では、アイルランド編を読み聴かせる先の短い小説家の母と小さな息子の姿が描かれていますが、失った命である娘の存在を葛藤しながらも受け入れていく母親の姿がとてもリアルでした。 実際の私と母親編では、全てが小説であったけれど部分的に現実とリンクしている部分が浮き彫りになり、母と娘が過去を受け入れ許しあい未来へと進み始めるというまるでノンフィクションのような雰囲気で書かれた物語となっていて、特に印象深いです。 子どもと親という関係で、親は子どもをどう守るのか。どうするのが正しいのか。非常に考えさせられました。 秋イベにご参加頂きありがとうございました。 誰でも読めるとは扱う内容的に言えないですが、優輝さんらしい何かを投げかける問題作だと思います。是非、子どもを持つ母親やもう子離れした母親世代の方に読んでほしい作品です。
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朔ちゃんレビューありがとう(*^^) そんなに何度も……(゜ロ゜)!!アリガタヤー ぶっちゃけ詰め込みすぎっつー自覚してんだけどね^^; 特にアイルランド編← ただあそこは二層目の設定ありきで、詰め込んでいて然るべきという自論で押し通しました^m^ 粗にも意図があっての、全編通して『ひとつの作品』なので。 5回(?)も読んでくれた朔ちゃんにはその意図が全部理解してもらえたのかなぁと……そう思うともう感謝しかないよ;; 多分一読で全部を理解してもらえるような作品ではなかったと思うのです。 それはもうテーマがとかページ制限がとかいう問題じゃなく、僕の力量不足に他ならないのだけど。 作中で
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こんばんみー。 読めば読むほど理解が深まるような気がするし、新しい発見があるような気がするね。 詰め込み過ぎっていうわけじゃないよ。 寧ろあの感じがいいわけで。 なんとなくだんだん詰めこみ感は後ろに行けば減っていくんだけど、違う心のどよどよとしたものは増えていくようなね。 やっぱりこの話は三層構造で良かったんじゃないかと思うのが、何度も読んだ私の結論。 力量うんぬんは十分あると思うし私では分からない部分だけど、数年後にこういった話を優輝ちゃんが書いたらまたずっと違って感じるのかもしれないね。 それもまた読んでみたいものです。 今回は、レビューも閲覧も自由にしてるから、閲覧数少なかったらごめん

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