『鴨芽銀座商店街においでよ』 読み終えた今感じる事は、このタイトルに込められたメッセージの意味。 冒頭、助けを求め走った先に目に飛び込んでくる鴨芽銀座商店街の光。 直ぐそこなのに届きそうで届かない。 星の輝きにも手を伸ばして、だけど… 淳子は甘えたり、助けを求めたりすることすら出来ないほど追い詰められいるのが伝わってきて、切なくなりました。 そこに一縷の光とも言える『航平』が現れる。 航平は幼い頃から育ってきた商店街を嫌いだと言いながらも愛着を持ち、住み慣れた街や両親友達はそれ全体で彼を守っているようで、良いなぁと率直に思いました。 航平の優しさ、温かさ、大きさはそのまま商店街の存在そのもののようです。 中盤、淳子が健ちゃんを庇うシーン。 自分が航平みたいにショックで苦しかった。 終盤、クリスマスの夜。 幼馴染みの友人2人が航平を迎えに来て連れ出すシーン。 航平を守ろうと家族同然の付き合いをしてきた友達の優しさが、商店街ならではの絆が垣間見えて、悲しい結末なのに心がじんわり温まる不思議な感覚です。 航平は淳子を助けたかった。 淳子は航平に助けを求める事も出来た。 どこかであと一つ、何かきっかけが有れば事態は違うものになったのかもしれない。 そう思わずにはいられません。 『鴨芽銀座商店街においで』 航平の、そして商店街からの彼女へのメッセージのように受け取れて… 個人的には鴨芽銀座商店街に住みたくなりました! どの作品もそうですが、ちいささんの高い描写表現はいつも感嘆してしまいます。 切ないけど優しさ溢れる素晴らしい作品を読ませて頂き、ありがとうございました。 мёггу снгisтмдs゚・*:.。. ☆
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コウちゃん、素敵なレビューをありがとう。 本当に本当に嬉しいです。 これからも頑張ります!!
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何度も読み返しちゃいました。(*^^*) ちいささんのファンなので、これからも応援しております^_^

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