狼歩

吾妻さんのお話はどれもステキで、映像が浮かんでくるようです。 特にこの中の「クッキーには紅茶を」は、私の私生活と似たようなシチュエーションだったので、特に感情移入したのかもしれませんが、心に沁みる話でした。 吾妻さんお得意の、ある一部分だけを切り取り、そこから淡いライトを当てたようなくっきりとした中心部分とおぼろげな周辺。 ここに出てくる二人は決して幸福な人生を送ってきたのではありません。 でも、その不幸に負けていない二人に、幸せになって欲しいと思います。 吾妻さんの文章は、貧しい階層の人を書いても、夜の仕事に就く人を書いても とにかく上品で、繊細です。 上質な話の数々です。どれとして外れがありません。 これからも大切に読んでいきたい話です。
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狼歩さん 拙作へのご感想どうもありがとうございます。 こんなに高い評価で恐縮です。 「クッキーには紅茶を」は収録されている話の中では、比較的、地味で日常的な展開ですね。 作中に登場する女性のような境遇の人は、今は少なくないでしょうし (ただし、今は離婚経験者は男女問わず『バツイチ』と言われますが、一昔前は女性に対してだけ『出戻り』という呼び方がありました。これは独身女性に対しての『行き後れ』と並ぶ蔑称です)、 語り手の男性のような生い立ちも、決して珍しくはないかもしれない。 母親の再婚相手から子供が虐待されて殺される事件も現実に起きていることからすれば、 語り手の彼は、むしろ、恵まれて
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ご丁寧にありがとうございます。 稚拙なレビューにこれほど喜んでいただいて、恐れ入ります。 吾妻さんのお話はどれもステキで大好きです。 今回このようにご説明いただきまして、もう一度 最初から読ませていただこうと思いました。 本当に吾妻さんの知識と表現力は素晴らしいです。 ずい分お書きになるのに時間がかかったことでしょう。 上海の一連の話は、特に大切に読みたいと思います。 ステキな作品をありがとうございました。 ゆっくりじっくり読ませていただきます。

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