たすう存在

まだまだ寒さの残る二月の、小春日和にさらりと吹く爽やかな風のような物語でした。 バレンタイン組ということもあり、作品の空気感という枠組み造りは見事に達成されてるように思います。 おそらくは普段は熱心に部活に励んでいるのであろう梓の郊外ランニング時や顧問不在時のサボりなどは、三年生が引退し自分の受験もまだの高校二年生の二月という時期の気抜け感も表していて、設定の上手さにも唸らされます(あえて不在にする顧問がサービス精神旺盛なのかな、とも思いましたが)。 テーマとしては、颯太への恋とバレンタインというイベントを通しての梓のアイデンティティの形成、あるいは再発見ということになるのでしょうか。 梓は、自分がボーイッシュであることにコンプレックスを持ちつつ本当の嗜好を認めてもらいたいという思いを抱いています。 颯太がそれを見出し、認め、そして愛してくれるパートが物語の核心部分なのだと思いますが、個人的には(アイデンティティの確立という意味では)それはあくまで呼び水であり、仲の良い友達たちに自分の恋と嗜好を伝える部分こそが物語のサビであるように感じました。 序盤あたりにコンプレックスがあることを表現するエピソードなんかがあれば、より梓に感情移入できたかも知れませんが、物語の盛り上がりと問題解決がありつつも続きを期待させる構成は、総じてとても良かったと思います。 この物語の続きももちろんですが、颯太側の視点や思考、あるいは出会いのエピソードなど、ホワイトデー担当者には様々な切り口を期待してしまいます。 ステキ爽やかなきゅんと、青春の甘酸っぱさを思い出さs……いや、思い出す以前に僕にそんな経験はなかったですが、とても面白かったです。 ありがとうございました。
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多数さんこんばんは。 長きにわたり、サークルから遠ざかってしまってるにも関わらず、作品を覗いてくださり、ありがとうございます。 今回の作品はリアリティが無さすぎましたね…(-""-;) 部活動の校外ランニングは部員の自主トレ的にゆるーく考えていました(;A´▽`A しかし、この御時世、校外ランニングで部員が戻ってこなかったら、担任は慌てて探したりするものなのかもっ!? と設定力が甘すぎた部分が露見してしまっていましたね……お恥ずかしいです。 のりしろをたくさん残してしまったので、相方のとーかさんが大変になっているのではないかと今更ながらに心配しているところでありま
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設定甘くないよヽ(´Д`;) 遠い昔、校外ランニングと言えば顧問よりも先輩の目を気にしてマジメに走ったなあというのを思い出して、ああ、先輩がいなくなった時期だからこそのシチュエーション設定なのかと感心したんだよ。 糊しろ多いのは次の人への期待が高まって良いね。
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