沢村 基

この作品にレビューを書かなくては‥‥と思いながら長い時間がすぎてしまいました。 この中編の中にはたくさんの人間ドラマがつめこまれていて、それを全てすくいあげて論じることは難しいのです。 中でも私の心を震わせたものは、ひからびてしまったみのりと亨、二人の関係に一気に熱い血液が通う噴水のシーン。 憎い演出です。さすが優輝さんです。 そして、母子二人が葛藤の末迎える「死者との和解」。 (ここで描かれるのは完全な和解ではないかもしれませんが) 非常に個人的な話ですが、前年の秋、私も父親を亡くしました。 あまりの急死で、検死や鑑識のお世話になりました。 そして父の退職前の職業は小学校の校長だったりします。 人は死んでしまった人と対話し、そしてききたかった言葉を聞くことができるでしょうか。 それはイタコなどのシャーマンが信じられていた時代、ヨーロッパで怪しい降霊術などが流行った頃からの「その先を生きねばならぬ人間」の希望だったかもしれません。 その切望に対して優しい答えを用意された、感動作だと思います。 この物語を綴ることそのものが、ある意味で「死者との対話」であり、「とげられることのない希望の美しい葬列」でもあったように私には感じられました。 作品レビューとは離れてしまいますが、故人が残した文章を読むことで和解できるかどうかは、他者の善意に託されることです。 しかし私たち「書く者」は、物語を綴る事で今ここに存在しない人と語らい、忘れることのできなかった傷を癒され、和解することができると考えています。 乗り越えられなかった過去を、一つ一つほどいて、いつか受け入れることができると考えています。 だから、書くのだろうかと。 この半年の間、私が今まで書かなかったようなものをすがるように書いたこと。 そして今、優輝さんが大変厳しい状況にありながら、それでも書き続ける決断をしたこと。 それに対する一つの答だろうかと。 いろいろなことで胸が一杯になってうまくまとめられません← お疲れ様でした。思い入れ先行の迷走レビューでごめんなさい。 自分のことばかり書いてしまいましたが、そのくらい私にとって身につまされること、考えさせられることの多い物語でした。 いち早く、身辺が落ち着かれることを遠くから祈ります。 また、思う存分書こうね。
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基さん( ;∀;) 午前5時半……(°▽°) ほぼ徹仕事あけの私は今から風呂入って死んだように寝ます。 次に脳細胞が活性化するフリータイムに改めてきちんとお返事させていただきたいのですが、先にこれだけお伝えしたく。 素敵なレビューをありがとうございます。 エブリスタで基さんと出会えて本当に良かったよ!!
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基さんこんにちは*^^* 嬉しいレビューをいただいたにもかかわらずきちんと丁寧にお礼を伝えたいと思っていたらこんなに間が空いてしまいましたorz ゴメーン!! 噴水のシーンは自分では「やりすぎかなー大袈裟かなーあざとく思われるかなー」とか思いながらもワクワクしながら書いたお気に入りのシーン*^^* 気に入ってもらえて嬉しいデス! そして「死者との和解」 これは、私にとっては多分一生モノのテーマなんだろうなと…遺族では、結構掘り下げて向き合えたつもりだけど。 やっぱりフィクションで、本音ではない創作の部分に若干のしこりが残る。 現実はもっときれいごとじゃなくて、死んだ人と話すことは
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