糸目 透

 初めまして。糸目透と申します。イベントに参加させて頂いたので、そのきっかけで読ませていただきました。  感想です。あくまでも個人的なものなので、あまり深く受け止めなくてもよいです。  最初は薫の場面から始まり、結構暗めな話なのかと思いましたが、読み進んでいく内に面白くなり、彼女に好感を持ちました。出だしが性格悪そうに見えた分、そのギャップが良かったです。  恭平は、読んでいて楽しかったです。あまり青春らしい青春を送ってこない人代表のような、内気で優しい、そんな彼が読んでいて好ましかったです。ただ、最初の自殺の場面は死のうとしているわりには、あまり緊迫感がなく死が軽い、いわゆる口だけ、という感じがしました。実際、恭平は口だけなわけですが。  復讐、では「奥村くん」、と名前だけが突然出てきたのでピンときませんでした。その後彼については書かれているわけですが、とりあえず悪者という感じでもう少し具体的なエピソードがあっても良いかなと思いました。ですが、会話の中だけで十分嫌な奴具合が出ていたと思います。  復讐、とあったので何をするのかと期待していたのですが、恭平の優しさでこういうのもありだなと思いました。変に裏切られたり驚きの展開よりも、個人としては平和的解決で良かったなと思います。その後の薫の反応があまりに淡白だなとは思いましたが。薫ならもう少し怒ったりするのかと思いました。  それと万引きの場面では登場人物の位置が上手く掴めませんでした。ですがこれは読む手側の問題かもしれません。  もう少し情景の描写があると良いなと思いました。特に風鈴の場面なんかでは具体的なものがあるともっと綺麗で涼やかな音色が聞けると思いました。  長々と書かせて頂きました。作品は読みやすく、続きが気になるところです。生意気なところも多少あったと思います、気分を害されたらすみません。あくまで一個人の感想だと思ってください。  それでは、失礼します。

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