白羽莉子

憧れの全国バンド! に入ったはいいが。 「歯列矯正してるのかあ。そりゃあ、大変だわ」 「ねえ、練習してる?」 「ああ、そこ。休みね」 私はただ、練習しても吹けない自分の頬を叩き続けた。 『響いて、ホルン!①ー必死ー』 憧れの全国バンド! に入って一年半! 「とれたあ!」 やっと歯列矯正が終わった! と思ったら。 「あれ、音が出ないぞ?」 楽器も言うこときかない! 唇もおかしい! どうしたものかな、と思っていたところに。 「コンクールまでになんとかしろ。1ヶ月しかないけど」 「頑張ってるけどねえ。下手くそ」 「あいつあの程度で泣くとか、まじでメンヘラ」 この状況を ど う し ろ と ! 『響いて、ホルン!②ー死にかけるー』 憧れの全国バンド! で最高学年になっていた。 やっとこさ落ち着きを戻し、上手く吹く方法を見つけ出した、私。しかし、コンクールは出れない。勉強で時間ない。バイトもある。部活休みたい。しかし。 「私、もう疲れた」 「俺、無理だわ」 「もう、いるの嫌だよお」 気がついたら連れ戻されてる。ちょっとまってお兄さん! 大会乗れないんだけど。ねえ、お姉さま方、暇がないんだけど! 「ねえ、みんな、大丈、夫?」 みんな、大問題にも程があるとは思わない……? 私はあると信じてる。 『響いて、ホルン!③ーほとけさまぁ!ー』
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嘘のようなほんと。 響けユーフォニアムにあやかった。

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