前作(と呼んで大丈夫かな?)の『恋図鑑』が大好きで、こちらもすぐ読みました。まだ更新中で楽しみが続いていることがうれしいです。 『恋図鑑』を読んだのが随分前だったため、今回レビューを書くにあたり読み返してみましたがやっぱりいいですね。泣けてしまいました。 で、分かったんですけど『恋図鑑』の時から君平もアキもBLに対して奇跡的にというか、全然抵抗感のない人たちだったのですね。 今回、けっこうまっさらな気持ちで『劣情プライスレス』を読んでみてまず思ったのがそこでした。 (この子たち、自分の性癖に戸惑いはなかったのかな?)って。 けどなかったみたい。そこがいい。この作品の良さです。 型にとらわれない、自分の感情を素直に受け入れる、欲望に素直で忠実である―― そういうの全部、すごく気持ちがいい。 潔いことが美しいんです。 君平とアキ。 2人が互いに好き同士で本当に幸せだと思う。 よかったなぁと思う。 ちょっとシリアスになってしまうけれど、たぶん実際はまず同性を好きだという自分と葛藤して、それ克服したら今度は相手に受け入れてもらえるかで格闘して……で、たぶん99.9%の確率で拒絶されてまた傷ついて。それから弊害というか、好きになった相手が悪いやつなら「あいつ俺のこと好きなんだってよ。キモくない?」とか言いふらされちゃったりして。またズタズタに傷ついて。 そういうの、全部ない世界だから。 メルヘンで童話みたいに温かい世界。 ぬくぬくと、彼らがイチャつくところを覗いていられる世界。 現実社会って疲れるから。 こういうフィクションの世界観好きだ。 心配しなくていい世界は癒しだ。 あわよくば、これは本当一読者でしかない私の勝手な願望なんだけど、癒しのフィクションの世界にほんの少しだけリアルちっくな描写が欲しい。 読んでみたい。 それは具体的に言うと君平、アキの心理です。特に興味あるのはアキの心理。 アキが君平に対して思うこと、君平と出会う前のアキってどんな人だったんだろう? とか。そういうのもっと知りたい。そして私は勝手に信じている。アキはいつかきちんと君平に告白するだろうと。 ――って。 こんなこと書いちゃったら作者さんにプレッシャーですね(笑) それだけ期待してますと好意的に受け取っていただけたら幸いです。 素敵な作品、ありがとうこざいます。
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素敵なレビューをありがとうございます! 『心配しなくていい世界は癒しだ。』 レビューのこのひと言、まさしくそれを目指しました! シリアスでリアルなBLも大好きですが、なんの葛藤もなくイチャイチャしてるBLも大好きなのです。 フィクションどころかファンタジーかよ!と自己ツッコミしながら書いてます(笑)。 これからも温かく見守ってやって下さいね。
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