森永ピノ子

評価イベントからきたのじゃ。 導入部A(どれだけ冒頭で読者を惹きつける力があるか) 文章力A(主に語彙力) 表現力A(背景や心情描写、比喩力) 構成力A(シーン展開のセンス、分量と出来事の比率、テンポの良さ) 一言: 基本的なものは揃っているのでA評価ではあるが、ワシが気になった点を。 三段論法などのテクニックを駆使し、地の文を読ませる力は持っておる。 心情・背景の描画能力も高い。――が、少々、強引さを感じる。 読者それぞれが自分勝手に想像するのではなく、作者が用意したイメージを「読まされておる」からじゃ。 相手がコンピューターの場合は、完璧なスクリプトを入力できるが、読んでいるのは自我を持つ生き物じゃ。 多少、相手に打ち込ませる「隙」を作ったほうが良い。 ガジェットや心理等の詳細な表現も悪くないが、そうでないと相手に「印象」が残らないのじゃ。 対象年齢は二十台前半であり、作品のジャンルもライトノベルじゃが、 ワシはどちらかというとデータ量の多いSF、純文学系の作品に感じた。 つまり“柔”より“剛”の性質の割合の方が高いということじゃ。 文章を操る能力は優れており、おそらく相当に自信もあるのじゃろう。 なればこそ、驕る事無く、新たなものを探求すべきじゃ。 どっかのレビューでギャグが苦手と書いていた気もするが、好き嫌いせずに吸収した方が良いと思うぞ。 自分が成長する為の枝の一つを切り落としたところで、何の得にもならんじゃろうからな。 頑張るのじゃぞ。

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