加藤みゆき

ひとくせもふたくせもある登場人物が繰り広げるハードボイルドミステリー トリックへのわくわく感もさることながら、キャラクターの魅力と物語の雰囲気で、読者を惹きこむ本作。 面白かったです。 無口で理知的。 かなり理屈っぽいけれど、その独特のルールを語られると、思わずうならずにはいられない。 黒がトレードマークの探偵、聖飛鳥さん。 ワードロープが黒ばっかりのシーンに、ちょっと笑いました。 相棒となるのが、元スリの利奈さん。 年齢は22歳だけれど、栄養不足からかやせっぽちの子どものような印象。 乱暴な言葉遣いだけど素直さが魅力的。 意外な料理上手がギャップでした。 そして本作で何より輝いて見えたのが、裏の凄腕運び屋『細流(せせらぎ)』さんでした。 警察に堂々と乗りこんでくる様は、惚れ惚れするほど。 今後、聖探偵の強敵になることを予想させます。 人物紹介だけで、私のレビューは終わってしまいますが、探偵小説のストーリーを語る愚はおかしません。 皆さまで是非お楽しみください。
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