【コメント】

歪みの行方～長編

　作者様のエッセイ等は時折読ませていただいています。私自身、あまりレビュー投稿をするほうではないのですが、どうしてもコメントせずにはいられなかったので失礼します。　エッセイの中で作者様自身が紹介されていた当作品に興味を持ち、読み始めた次第です。　頁をめくる手が止みませんでした。扱うテーマが示す通り重たい内容でしたが、淡々とした語り口が逆に緊張感に拍車をかけます。グイグイと引き込まれて一気に読破してしまいました。　人間の愚かさ傲慢さ、個々にとどまらない一家眷族の深い業を感じます。　明るみに出ないだけで、こういったケースは世の中に幾つかあって、心に歪みを抱えながら生きている人々が少なからず存在しますよ、と社会に訴えかける作品として申し分ないと思います。　

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