青原革命児

 はじめまして、イベントから失礼致します。レビューをさせていただきに参りました。  箇条書きのような形で、拝読し感じた点を幾つか挙げさせていただきます。  まず、世界観は純和風ファンタジー。文章の端々からも和が感じられ、それが世界観をさらに際立たせていました。一言でいうと、演出が上手いです。が、もう少し背景の描写を細かくさせると深みが増すと思います。  人称、視点は、すみの一人称。一人称で書くことによって、すみの戸惑いながらも進んでいく感情や気持ちが読み手にストレートに伝わってきました。非常に感情移入しやすく、読み手に飽きさせない文章です。  文章(地の文)とセリフ回しですが、若干ですがセリフが多く、地の文が後からついて来るような印象です。それは、よくも悪くも流れるように展開を進めてくれていました。  作者さんは書き手として完成された文章の構成力をお持ちだと思います。それは、ある種の安定感さえ感じるほどに。読みやすさで言えば、この頃読んだエブリスタの小説の中でも上位に入ります。  まだ、書き始めの作品なので、私としてもあまり掻き回したくはないのですが、後は読者を惹きつける展開が欲しいところです。  最後に。私は今回のレビューでは敢えて内容にあまり触れませんでした。それは、この時期にこの作品の内容のレビューをしてしまう事を非常に歯痒く思ったからです。これから先、まだ様々な展開が待っていると考えると、内容に対するレビューはまだ時期早尚に感じられます。もう少し話が進んだ頃に、またレビューをさせていただきたい、そう思う程に可能性を感じる作品でした。
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