清瀬 美月

ミステリー・推理カテの冬ラブ作品。 「エアな奈々子」というタイトル、そして「弟の彼女の正体は?」という概要からとても興味を惹かれました。 程よい距離感を持ちつつ、だけど兄は弟の将来を心配していて。 大人になった兄弟とはこんな感じなのかなと、自然に小説の中に入り込めました。 読み進めていくうちにいくつもの疑問が出てくるのですが、探偵先野とパートナー愛美が尾行していくシーンなんて、もうドキドキで。 世界観を想像させる小道具の使い方が絶妙で、明二と奈々子のデートシーンなどは映像となって頭に浮かんできて、私も一緒になってこの甘いデートを尾行しているような気持ちになりました。 この何かがおかしいという違和感を二人が解明していくのかと思いきや、謎が増えるばかりなんですよね。 こうかな、そうだよね、と読みばかりが勝手に先走ってしまい、見事に裏切られるわけです。 さて、真相は……切ないです。 先野の辿り着いた真相は、本当に切ないです(二度言います)。 たまたま、兄が心配をして今回の依頼となったわけですが、心に胸の痛みが残ります。 そしてエピローグに続くのですが……、ああ、そうかと。 幸せならいいかと納得しかけていたのに、最後の最後、そこにもまだミステリーがあったのか、と。 とても面白かったです!! 何ともいえないこの残された余韻が、この作品の素晴らしさだと思います。 イベントご一緒出来て嬉しかったです。 素敵な作品を読ませていただきありがとうございました。
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せつない、というより、残酷ですね……。あんな紹介センターなんかぜったい利用したくないですね。だから、三条にはそうでない結論に至ってもらいました。 レビュー、ありがとうございました。 「面白かった」という言葉を聞くために書いているようなもので、とてもうれしいです。 もともとショートショートを書いていましたので、余韻の残る、ショートショートっぽいエンディングになりましたが、真相ははてさて……。 だれもが目に見えるものが真実だと思いこむ傾向にありますが、それがすべてではないんですよね。見る角度が変わると同じものでも違って見える――この小説ではそれを表現してみました。 始めての恋愛物のイ
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