彩葉

この作品は、二章構成ですが、一章だけでもとても内容の濃いお話になっています。 どちらかだけ読んでも、童話として楽しむことができますが、ぜひとも、この二つのお話を読み比べてみてほしいと思います。 こちらのふたつのお話は。 二つが同じ話であるか、別の話であるか。 二人の姫が同じ姫であるか、別の姫であるか、ということで読者の間でも見解が分かれていますが。 私としては、同じ話ということになるでしょうか。 二章の方が、先に書かれたお話であり。 一章の方は、子供向けに、絵本などに再編されたお話と考えるのか妥当ではないかと思いました。 二つのお話は両方とも、四つ辻で美しい笛の音を、お姫様が聞いてしまうところから始まります。 お姫様の暮らす国は、とても平和で、王族が守られて歩くことはありません。 また、信仰心の強いお姫様が教会に通っていることも、日常のように描かれています。 しかし、その描写の違いは歴然で。 始めのお話は、分かりやすくさっくりと。 二つ目のお話は、とても濃密でくっきりと。 全く違うものとして、仕上がっています。 このお話は、元からあったお話を、別の人が書き換えて絵本にしたように。 まるで別の人が書いたかのような、雰囲気があります。 この書き換えはすごいというしかないと思いました。 例えば、シンデレラにもいろいろなバージョンがあります。 日本で有名なのはペロー版だそうですが、グリム版やバジーレ版など、いろいろなシンデレラやそれに似た話があると思います。 それと同じような雰囲気で、二つのお話を書かれているのがこの作品ではないかなと思いました。 なので、童話が大好きな人にはとても楽しめるお話ではないかと思います。 二つ目のお話は、悪魔の洗礼について、ぼかしながら表現されているものの。 甘美な世界をイメージさせる描写もありますので、そう言うのが一切ムリという方にはご注意が必要かもしれませんが。 私は、その辺はあまり気になりませんでした。 直接的に書いていないので。 これはあまり関係ないのですが、魔女が悪魔と契約をするのに、契りを交わすという話を思い出しました。 悪魔に対する知識がとても深く、それを作品に反映させているので、二つの話を通して、とても読みごたえもあり、また読み返したいなあと思える作品であると思います。
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レビューをいただき、 そして沢山褒めていただき、ありがとうございます(>_<) 今回の作品では、文体を変えて書くことで、私自身が遊んで楽しんだ、という部分が大きいです(´Д` ) 同じ曲を演奏するにも、オカリナを吹くのとフルートで奏でるのでは、結構違った印象の曲になる、 そんな感じで、 オカリナとフルートではできることも違ってくるので、ストーリー自体も、少し違ったものになりました^ ^ 私も、バージョン違いの童話が好きです。 個人的に興味深く思っているのが、白鳥湖と人魚姫。 この作品は特に、 『ラストで誰が生き残るか、二人は結ばれて終わるのか』がハッキリ違うバージョンが多数あ
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私は、レビューをするにあたって、感想を述べるよりも、「こんないい話があるよ!読んでみて」というノリでレビューを書くようにしているので、レビューで感想をいただきたいというクリエさまの需要には応えられていないのではないかと思っているのですが。 金子さんにそう言っていただけて、少し安心しました。 私も、いろんな解釈をしている、それぞれの童話が好きで。 本当は残酷な童話、とか、そう言う本も結構好きですし。 エブの中にある、書き換え童話とかも結構好きだったりします。 子供の頃に読んだ柔らかい童話もいいけれど。 残酷な部分を含んだお話も、どこか救いのない戒めのような童話も、私は大好きです。 どれとは

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