藤白 圭

百人斬りイベントへのご参加。 誠にありがとうございます。 読了致しましたので、早速レビューさせて頂きます。 淡々と書かれているようで、主人公の想いが物凄く詰まった作品というのが第一印象でした。 作者様の描写は本当に丁寧で。 主人公の気持ちの変化や、その場での感情がすごく伝わってきます。 読み始めは、きっと、こういった特殊な出会いからの恋愛か。 もしくは、失恋の話かと思いましたが、それ以上に深く、一期一会がもたらす人の成長というものを感じました。 それと同時に、この物語を読んでいて、思い出したことは、名前というものは、一種の「呪い(まじない)」だということ。 それを念頭において読んでみると、これまた面白かったです。 茜と聞いて思い出すのが、茜色。 茜色から連想するのは、夕焼けの空でして、どこかもの悲しさ、淋しさを感じさせます。 まさに、彼女が辛い状況に立たされていた時期を示していたのかなぁと感じました。 それが、「太陽」のような人と出会い、彼から「あつこ」と呼ばれる。 彼との出会いが運命の転換期で、彼女自身の気持ちの持ち方も変わった為に、その環境が好転する。 なんだかた、太陽から温もりを得たお陰で、全てにおいて前向きになれたかのように感じた時、「あつこ」は「温子」という名前を貰ったのかもと、勝手に推測しちゃいました。 出会いと別れはつきものであり、一生の付き合いというものは、中々ありません。 ですが、出会うことには何かしら意味があり、その出会いこそが大切なんだと改めて感じさせてくれ、前向きな気持ちにさせてくれる作品。 堪能させて頂きました。 素敵な作品をありがとうございました。
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