清瀬 美月

大好きな鴨芽銀座商店街シリーズ。 個人的に毎回ものすごく楽しみにしている白峰作品っ!! 今回はどんな人間模様が見られるんだろう。 期待に胸を弾ませ読ませていただきました。 許されるとわかっているからどこまでも甘えてしまう。 それが傷つけているとわかっていても許されてしまうから緩めない。 ああもう、今回も期待以上に胸を抉られて。 何度読み返しても、苦しくて哀しくて泣けます。 6歳という年齢差。 年下の彼の、真っ直ぐに向けられた愛情はどこかくすぐったくて。 優越感ともありましたが、嬉しさも素直に表現できないでいる悠里の心はよくわかります。 いつからかその関係に少しずつ異変が見え隠れしていても、見て見ぬ振りで自分を守ろうとしてみたり、依存するのが怖くて、だけど弱音すら吐くこともできなくて。 しかし、志弦、――。 むむむ、許せない。 失ってしまってからじゃ、遅いのに。 二度と戻れないとわかってからじゃ、もうどうしようもないのに。 やりきれない重い空気、不安定な心情の揺らめきを、知紗ちゃんは駄目押しのようにどんっ、どんっと圧をかけて繊細に描いていく。 救いがあるのは、鴨芽銀座商店街の人たち。 秀の怒りや大翔の憤り、そしてそこにスズの温かさを感じて、より一層この商店街にリアリティが生まれているんだと思います。 目の前にある愛しさは、実は奇跡なのかもしれませんね。 当たり前すぎておざなりになってしまうけれど、大切な存在なら尚更、後悔しないようにしなければと深く考えさせられました。 さすが、知紗ちゃんっ!! 素晴らしかったです。
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美月さん、素敵レビューをありがとうございます。 産みの苦しみが大きい鴨芽作品は、私が書きたいことが前面に出ているので楽しみだと言って頂けることは何よりの励みになります。 私は人と人との繋がりは当たり前なことなんて一つも無いと思っています。 ちょっとお節介気味の鴨芽の町の人間模様を描くことで、自分の大切な人たちを大切にしたいと思って貰えたら幸いです。
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