暗化月 卿

/_news_view?cn=2489010 静まりかえった。 「続けて」 真ん中の男が言った。その男の前には、緑色の炭酸飲料が置いてある。 「ハオミン敗北、リーサルファクターは何とかしてレベル66を取ってきました」 ドイツ人が言った。 「で、それはどこだ?」 真ん中の男が言うと、ドイツ人はアシリア人の方を見た。 アシリア人はアタッシュケースを机に出すと、中を出した。 「レベル66、量子加速型光線式転送装置です」 ケースから出てきたのは、赤紫色に光る液体の入った金属のビンと言ったところだろうか。 「言うだけで良かったのに……彼に見られてしまった」 真ん中の男が田宮を見た。 田宮はうろたえることなく、真っ直ぐ見つめ返す。 「ようこそ、ミスター田宮。妹さんは元気かな?」 わずかに見えた顔と、骨格から、田宮は真ん中の男が暗月 卿だと察することができた。 田宮の背後に男が立った。 振り向くと、男というより青年で、桜木 優だった。 田宮は直ぐに走りだし、廊下を真っ直ぐ突っ切ると後ろからスーツ達と桜木のレースガンに狙い撃ちされた。 田宮は空質操作して銃弾の運動エネルギーを消した。 外に出ると2人の男が出てきて、拳銃を抜こうとしたが、田宮が先にサイレンサー付きのソーコムMk23を懐から出して2人を早撃ちした。 ひつこく追ってくるのは桜木だった。 装弾数の少ない1911のレースガンをリロードして田宮をドットサイトで照準する。

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