暗化月 卿

/_news_view?cn=2489010 田宮は石造りの廊下を歩き、廊下を出ると広間が出てくる。 そこには何人ものスーツの男やちまちま女が混ざって立っていた。 びしょ濡れの田宮はスーツ達の後ろに立ち、広間の真ん中を見る。 おおきな長机に偉そうな人達が互いを睨みながら何か話している。 「つまり、この計画はあの保安機関の一番部隊にまたもや妨害されたと」 「あれはいつもと違う戦法だった、ろくに働かないIReのあなた方だって負けていただろう」 「ん? よく聞こえなかった」 「補聴器が必要かゲルマン野郎」 「大丈夫だ。チャイニーズには荷が重かったのか?」 ドイツ人と中国人が言い争っている。 すると、広間の大きな扉が開いた。 大量のオレンジ色の光が差し込み、6人の男が入ってくる。 そのうち2人は扉の脇に立ち、3人は長机の正面に座って他の偉そうな人達を見た。 残る1人は、グレネードランチャーを装備したM4自動小銃を手に、真ん中の男が座る右後ろに立った。 4人とも扉の向こうから漏れる光の影になって顔が見えなかった。

この投稿に対するコメントはありません