M.Y.

黒澤優子さんの作品は、ある人の、ある一場面を切り取って読ませてくれるのですが、ただそれだけに終わることなく、そこに至るまでの物語、それから後の物語、そして主人公を取り巻く人々の物語を想像させてくれるのです。まさに物語は終わらない。そう再認識させてくれるのです。また、読者が読者の感性で物語の中を遊ぶことができる懐の深さを感じます。 この作品は、「スズカの恋」では、すでにアラフォーになってはいますが、「スズカの恋」のスピンオフ、小泉幸太郎編と言えるのだと思います。勿論単独で完全に自立した作品なのですが、是非両方をお読みになって下さい。お勧め致します。

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