ひらりお

 特筆すべきは店主と主人公の会話の面白さです。  刺青に在原業平? その奇妙な組み合わせに読み手は益々興味をそそられて話に引き込まれていくことでしょう。  店主との会話のやりとりの中に天秤という一語がありましたが、私は娘の境遇こそ天秤なのではないかと考えました。  言うなれば現実と幻想のはざまで揺れる、桜の枝。  しかし、主人公の登場を契機としてついに天秤は囲いの外に傾きます。  ハーフとして生まれた娘も例にもれず、父母の人種的特徴を半々に受け継ぎました。これまで好奇の目と偏見にさらされながら囲いの中で生まれ育ったのでしょう。それゆえ外の世界に開放を求めて「発作」を起こしたのかも……と勝手に思っております。  掌編ながらも読後の印象に残る名言、名文が多く、なかんずく最後の一文が忘れられません。  素敵な物語をありがとうございました。
・3件
((((・ッ・))))←震えているらしい 素敵なレビューをありがとう、りっちゃむ、この筆圧に僕は平身低頭ぺったんこだお(´ッ`)←!? 励みになりすぎて禿散らかすお(´・ッ・`) これがほんとの禿身だお(錯・ッ・乱)
2件
いあいあ私のほうこそ励みになりました! 何よりも読んだあとに心がすうっと癒されますd(^-^) んー、どうしたらこんなにも素敵な物語が書けるのか…… と、りっちゃむさんは何度も読み返しながら囲いの世界に浸るのでしたw
1件

/1ページ

1件