森永ピノ子

イベントからきました。 良いと感じた点は「レイアウト」です。 地の文で巨大なブロックはいくつかありますが、文量も程よいので、携帯で読むことがメインのエブリスタ作品の中でも、見やすいなと素直に感じました。 文量と表現に関しても◎。くどいなと感じる部分は特にありませんでした。 改善点としては物語の展開速度――つまり構成に関る部分です。 阻害している要因として、説明文が多い、登場人物たちの問答が冗長だという点が挙げられます。 必要な部分を残し、不要な部分は切り捨てていくべきです。 違和感があった点としては、背景は巨大な文章ブロックで描写していますが、台詞文の前後がスカスカでした。 「会話の前後には改行を入れる」、という拘りがあるのかもしれませんが、大事な「登場人物たちの動き(刹那的な動作や心情を含む)」がありません。 背景描写は詳細に書き込んでいますが、視覚を意識した場合、ここは改行を捨てて拘るべき点でしょう。 レイアウトを意識するあまり、別のものが崩れたなという印象を受けました。 無論、WEB小説として発表する場合、レイアウトは重要です。 ですが、読者さんが興味があるのは、登場人物たちが起こす事象――すなわち「物語」だと考えております。 速度的な比較ですが、私の作品と本作では二~三倍ほど物語の展開速度が違うと思います。 そして、ご指摘があった改行による整形ですが、逆に文章を思いっきり詰めてみました(笑) ただし自己評価ですが、「逆に読みやすくなった」と思います。 縦読みも横読みも同じなのですが、レイアウトの基礎の基礎は「段落」です。 基本的なポテンシャルは高かったので、ついつい辛口となってしまいましたが、今後の糧になれば幸いです。

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