藤白 圭

百人斬へのご参加。 誠にありがとうございました。 読了致しましたので、早速レビューさせて頂きます。 完全無敵の猟奇殺人鬼であるカズマ。 彼の目的は? 彼が男だけを狙う理由は? 彼の魔の手から逃れるには? 続々と出て来る謎や恐怖がテンポよく出て来て、最後まで楽しまさせて頂きました。 読み始めは、13日の金曜日やエルム街の悪夢、ハロウィンといったハリウッドの中でも有名な「殺人鬼」達や、綾辻行人の「殺人鬼」のようなものを想像していたもですが、読めば読む程、そこにはJapaneseホラーの神髄である、「おどろおどろしさ」と「恨」が含まれていて、ザラつくような嫌な気配が常に漂い、背筋がゾクゾクとさせられました。 全体を通して感じたことは、「トラウマ」という軸から、負のエネルギーへと変わってしまったカズマと、それでも尚、真っ当に生きようと正のエネルギーに満ち溢れた満との対比、そして、カズマの心の変化というものが中心だったように思います。 人間、誰しもがトラウマなり心の傷を背負って生きているもの。 その中で、自分がどう生きるのか。 それを考えさせてくれるような作品で、単なるホラーではなく、ある種、ヒューマンドラマのような一面も感じさせて頂きました。 素敵な物語をありがとうございました。 追伸 平景政といえば、上杉謙信の祖先。 右目を失っても奮闘した彼は、彼の顏に足をおいて矢を抜こうとした仲間に対し、「足で顔を踏むとは何事だ」と叱責するほどの、強靭な精神と凛とした態度を持つ人であり、目の神様としても奉られていたりするので、言い伝えとは別の観点から景政を使われていたことも、面白味を増していたと思います。 (とはいえ、上杉謙信が好きな私としては、やはり、景政に関しても、男気溢れ、その後も色々な業績を残したという伝説を信じたいものですが)
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詳細なレビューを書いていただき、誠にありがとうございます。 初めて書いた小説に初めてレビューをいただけたので、すごくうれしいです。 カズマのキャラ設定は、猟奇殺人鬼のジェイソンやフレディより、ターミネーターなどを参考にしました。 未来から現代に来た→過去から現代に来た サラ・コナーばかりが殺される→男ばかりが殺される ターミネーターはアンドロイド→カズマはミュータント……みたいな感じです。 そのような非現実的設定なので、荒唐無稽だと思われたかもしれませんが、カズマに弱点や副作用をつけることでリアリティーを与えようとしました。(読者からの反応が薄いので、この試みは不評なのかもしれませんが)
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丁寧なお返事、ありがとうございます。 「カズマ」は全体的にしっかりとした文章で書かれてありますし、物凄く練られた作品だと思います。 ハリウッドでも日本の映画でも、「ご都合主義」が殆ど。 それでもヒットするのは、エンターテイメント性のなせる技。 「カズマ」の閲覧数を伸ばすポイントは、内容よりも、テンポを良くして、エンタメ要素を増やすことが一番かもです。 ですが、土台がしっかりしている分、閲覧数に拘らず、鈴木さんの満足のいく作品に仕上げて公募を目指すのも一つの手かもしれません。 私自身、出版社の公募用と、web小説とでは作風を変えておりますので。 お互いに切磋琢磨し、頑張りましょうね!
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