THE・童話という文体ですね。いやぁ、この淡々と話の進む感じがもう既に『魅せ方』なんですよねぇ。上手いと思います。 神やら悪魔やらの概念は、宗教によって、日本で言えばもはや『人によって』の単位で変動があるものですが、 『性のないただの悪魔』という作中の表現に面白さを感じました。 なるほど人間界の概念で図ることができないはずの世界の住人なのですから、男でも女でもなくて当然なのかもしれませんね、悪魔というやつは。 ジーナ姫は、人間という悪魔からしても異世界の生き物である身でありながら、ロードと結ばれようとした………まあ、カエルとコオロギが子を成そうとするのとおんなじような、本来不可能の類いのもんなんでしょうね。 それを実現するためにはどっちかがどっちかに統一される必要性があった……と。 わりと簡単に人間と悪魔がそのまま結ばれちゃう話が世の中にあり溢れてるなかで、きっちり差別化を果たしてその代償を描ききったこの小説は、 まあ本当に読みごたえがあります。悪魔なんてのは(最初にもいいましたが)人によって解釈の異なるものですから、それを覗くというのは人と自分の見解の違いを見比べるようで楽しいものであります。 童話ならでは、というのか、シビアに描ききった金子さんの悪魔。 楽しませてもらいました。ありがとうございます。 人が悪魔に魅力を感じるのは、人自身が適度な悪を自分の中に求めてるからなんでしょうかねぇ………
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こんにちは!!! まずは、読んでくださり、ありがとうございました! 思いのほか、ガッツリ褒めていただき、ちょっと驚いています ((((;゚Д゚))))))) 本作はイベント参加作品でしたので、主に参加者さまから、何件かレビューや感想をいただいていたのですが、 〝性がない〟 という部分に着目していただいたのは初めてでした。 私は小説を書くにあたり、 『物語は出会い。そしてキャラクター(それぞれ)が乗り越えなければならない壁が高いこと』 という教えを大切にしています。 今回出会ったのは姫と悪魔なのですが、二人が同じ場所に立つために乗り越えなければならない壁こそが、レビューに書いていただいた

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