ROM

「辛口」レビューにて失礼します。 まずキャラは、その線や塗りから、イラストを描き慣れてるということが見てとれます。 描き込みすぎなくても細かい仕上がりに見せる塗り方を心得ているのだとも感じます。 柔らかいもの(髪、リボン、耳など)の質感の表現は充分だと思います。 赤色が効果的に配されていて、黒が、黒一色ではなく様々な色を使って表現されてる点も良いです。 表情にも一癖あり、魅力的で、個性が表現されてます。 ただし、顔のそばにあるので目がいきがちな「手」の、 人さし指・中指の関節が妙に目立ち、指先も四角くてあまり少女の指っぽくない点と、 それ以外の指(特に親指)の曲がり方の不自然さは改善点です。 また「口」は、向かって左側にやや寄ってるように感じます。 この作品の最大の惜しい点は、背景デザインです。 デザインそのものは、色調の統一感もあり、衣装の雰囲気と合わせてレース模様を使うなど、狙い自体はバッチリです。 しかし黒い部分も赤いレース模様も単色、かつキャラの背後に至っては「まっ白」です。 背景がまっ白だと確かにキャラは引き立ちますが、キャラを切り抜いてトリミングして貼りつけたような違和感がぬぐえません。 質感豊かにメリハリをつけて塗られたキャラとはあまりにも差がありすぎて、キャラと背景デザインが馴染んでいないということです。 キャラには向かって左上から強めの光が当たってますが、その光源となるような存在も、背景からはまったくうかがい知れません。 これは「雑に感じる点」というより、キャラをこれだけ描けるのにどうして背景はこのレベルで終わってしまっているのかと感じさせてしまうマイナスポイントです。 白い部分の外周は大きな円弧で、これも赤いレース模様部分の緻密さと合っていないので、 ここをもっと細かくしたり模様にしたりすると、また違ってくるかもしれませんが、 いずれにせよ黒と赤でゴシック風にまとまった作品ですから、陰影も一切ついてない「まっ白」を扱う際は要注意と思われます。 また、単純計算だと、画面の半分は背景です。せっかくきれいに描けてるキャラが小さく感じられ、もったいないです。 シンプルな背景デザインに徹するのであれば、その分さらにキャラは大きく配置してみるとよいかもしれません。 また気が向いたらいつでもイベント参加お待ちしてます。

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