こにし桂奈

イベント参加によるレビューです。 物語は謎めいた導入シーンからはじまり、時系列も行きつ戻りつ。 読者はいきなり混乱の世界に放りこまれます。 いろんな謎が明かされないままに物語は進むのですが、この話のメインミステリーは「雨の夜に起きる串刺し連続殺人事件」の犯人「百舌鳥」を捜すことです。 そのために主人公御槃が動きます。 刑期100年以上の囚人たちが収監されている「かっこうの巣」と呼ばれる「crimson cage」へ送り込まれ、内部の囚人たちと会いながら、「crimson cage」の囚人たちを牛耳るKINGの正体を探るのですが、これがなかなか見つからない。 御槃には特異体質があり、その能力故に陥るミスリードもあり、もどかしさを感じながら読み進めていくと、いつのまにか外から眺めるように読んでいた私自身が「crimson cage」内に捕らわれていたと気づいたときには驚きました。 非日常と謎に囲まれた世界「crimson cage」にどっぷり浸ることが、この物語を読むだいご味でしょう。 読んでいる間、日常を忘れて楽しませていただきました。 レビューイベントへの参加をありがとうございました。
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