Satori

今までlimeさんの作品は色々読んできましたが、ノベリスタ大賞を受賞したこの作品をいつも後回しにしていた理由はやはり、 「作品棚に置かれている数ある物語の中で、いちばん面白いのではないか」 そんな期待があったからです。 時事ネタが物語のしっかりと中心に組み込まれ、それを軸に物語が進んでゆくのですが……。 物語中盤までは特に、映像(漫画?)を見ているようなイメージでした。 タイトな描写ながら、情報を読み手の頭の中で補完させるように工夫して書かれており、さらには幻想的な雰囲気まで作り出してしまうのがすごい。 もしかしたら事件やそれを追跡するプロセスのリアリティは、limeさんのほかの作品と比べたら少し弱いかもしれない。 しかしながら、それもひっくるめてこの作品の魅力になっているから面白い。 個人的には前半の双子の、星座を絡めた心理ややりとり、力についての話だとか、ミツルの葛藤やミステリアスなナギあたりが大好きなのですが(笑)、ストーリーとしての見所はやっぱり後半部分になるのかな。オカルトっぽい雰囲気から一気にミステリーに。止まらなくなって一気に読みました。 前半のあの雰囲気が好きな者としては、ラストのくだりはとても面白そうな部分だったので、ストーリーで見たかったなあ、と思ったりもします。そこを書いてしまうと芯がずれるから、あそこはオチとして見せるべきシーンだったのは分かるのですが(笑) すごく今更ですが大賞受賞おめでとうございます☆ ストーリー構成、描写、どれをとっても素晴らしく納得の大賞受賞作品でした。 さて、おまけ(?)の漫画を読みにいってまいります!
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Satoriさん~!! しんどい時なのに、凍える星のレビュー、本当にありがとうございます(;_;) なんか、「読むのを取って置いてくれた感」があって、そこもまた嬉しかったです>< でも実際はこの作品、一番面白いのではなく、私の中で一番特殊……であっただけなのでした(笑) Satoriさんのレビューでハッとしました。まさに石田先生に指摘された部分が被ってたんです。 >前半のあの雰囲気が好きな者としては、ラストのくだりはとても面白そうな部分だったので、ストーリーで見たかったなあ ↑ここ、同じ事言われたんです。 ミツルが自分の能力に気づいてからの展開や苦悩を見て見たかったと。 私もその辺に興味
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