加藤みゆき

一途な元気少女と、ちょっとドSなんじゃない? と思える、クールで美形な文学少年+(プラス)狐(?)の神さまが絡んだラブコメディ。 流れて行く時代と、人間社会の無遠慮な発展を嘆くシーンはありますが、肝心の神さま、お狐さまの外見はフサフスヮ(!)だし、呪いなんて、ただの小学生男子のイタズラだし。 というわけで、ずっとクスクスしながら読めます。 そしてとにかく、ヒロイン、紗央莉ちゃんが可愛い。 可愛くて、つい応援です。ファイト! この彼女、ただ『強い気持ち』それだけを武器に、呪いにも無関心にも負けません。 誘惑にも耐えます。頑張ります。 芯の強い子なのですね。その心根がまっすぐ表れた強い眼差しには、どんな永久凍土も溶けるというわけです。 彼女は神さまの人間社会への絶望を解き、無限の冒険を語る本の世界から、男の子を見事、引っ張りだしました。 ラブコメの名に恥じない、最初っから最後まで、まっすぐなラブとコメディだけど、筆者さまの深い知識をバックボーンに、何度読んでも新しい発見が出来る、とてもおもしろい物語でした。
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