当事者にしか、本当はわからないのかもしれない。 そこに優しい時間が流れていた事、愛しい者たちがただあるがまま生きていた事、そしてそれが消え去った後に遺された者たちの心の内は。 どの国でもどの時代でも、こういう事は繰り返されてきたのだと思います。 なす術もなく、逝ってしまう者遺される者。その悲哀は計り知れない。 しっとりと沁みる、人間たちの不変の哀歌。 それでも人は生きるんです。力を失わずに、心を失わずに、遺された者は前を向いて行ってほしい。 切に願います。 素晴らしい物語です。 一言一言が、読者の胸に何かを残してくれると思います。 オススメです。
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遅くなりましたが、レビューありがとうございます。 おっしゃる通り、これは災害や戦争がおきるたびに繰り返されてきたであろうお話。 それが例え歴史の記録に残るほどの大事件であっても、本や人づてで知ったのでは本当に知った事にはならない。 土地と、そこにいた人々とその暮らしの記憶、息づかい…それを感じられた時、初めてその重大さに気がつくのではないでしょうか。 あの震災はまだ記憶に新しいですが、何十年先はどうなっているでしょうか? 広島で平和公園を見た方が「爆心地付近は人が住んでない所だったのがせめてもの救い」みたいな事を言われたらしく、私は『知らないってこういう事か』と思いました。あそこは
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こんばんは。 丁寧なレス、なんだか申し訳ないです…あんな拙いレビューに。 風化がテーマだったんですね。 私は目先の痛々しさに心を奪われてしまって……確かに彼は風化を嘆いていたのかもしれません。 素晴らしい作品でした。 どうか多くの人々に古乃井さんの想いが伝わりますように。

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