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陽だまりの中に溶け込んで……
絢川るな
2016/12/6 23:41
物語の始まりは、主人公が亡き妻との幸せな夢から現実に引き戻されていくシーン。 描写がとてもリアルで切なく、序盤から文字が滲んでしまいました。 ただ息をし ただ眠る 妻の死によって生きる意味を失った主人公が、健気で強いタマの生きざまから力をもらい、人生を全うしようと見つけたものは、もう一度妻の元へと向かう為の道だったのかもしれません、 主人公とタマ。 どちらかがどちらかを看とるのではなく、それぞれが大切な場所で大切な相手の元へ旅立っていきますが、最後には寄り添うタマとハチを妻と共に見守る主人公の穏やかな笑顔が見えるようでした。 心が様々な思いで満たされていくようなラストと、柔らかで温かいイラストのイメージがピタリと重なり、涙が止まりませんでした。 この作品は私の持つ快紗留さんのイメージそのままです。 いつも快紗留さんの作品を読む時は、 足元から這い上がってくるような恐怖で思わず家中を点検したり、 衝撃的な展開や描写に驚愕しながら物語に取り込まれています。 でも何故かそれだけで終わらないのは、作品の至るところに愛を感じるからだと思っています。 それは登場人物の心情や背景であったり、複雑な内容でもどんな読み手にもわかるような丁寧な描写だったり…。 作品の素晴らしさは勿論ですが、私は快紗留さんの作品のそういう部分がとても好きです。 長々と自分勝手なことばかり失礼しました(^^; 感動的で素敵な物語をありがとうございました (*^^*)
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藤白 圭
2016/12/7 7:41
るなさん。 拙作を読んでくださるだけでなく、このような素敵なレビューまで、本当にありがとうございます。 いつもホラーやサスペンス調の作品ばかり書いているので、たまには趣向を変えて……と思って書いた作品だったのですが、感動ものを書こうと思った作者が、レビューに感動させられるという…… むしろ、感動させて貰える作品となってしまいましたが、物語の奥深く迄読み取ってくださっただけでなく、まさか、このような温かなお言葉まで頂けるとは…… 物凄く励みになりますし、嬉しく思います。 自分の作品の好きな部分を教えて頂けるというのは、こんなにも胸が熱くなり、更には執筆へのパワーを頂けるものかと、本当に
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