わたる

山河美國のホラーって骨のように白い。 それが今回の感想です。 個人的にはオカルトホラーのイメージって赤黒いイメージなのですが、 これは紛れもなく『血の赤』と『死の黒』を象徴するのだと思います。 生物的な恐怖がその色を選択させるのだと思いますが、 『或る魔女の告白』のイメージは白なのです。 でも、そこには『純白』とか『無垢』のような意味合いの白ではなく、 どこまでもどこまでも塩砂漠を歩き続けるような悪夢に似た『荒涼とした絶望の白』なのです。 このレビューがよくわからない人は読んでいただければ納得していただけるかと思います。 とても素敵な作品でした。
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